2011年2月14日月曜日

人類の進化からみたローフードの効能

ローフード理論の根本は「火を使う動物は人間だけで、加熱調理は動物として不自然。人類の祖先は、樹上生活をしていて、食べ物のほとんどは果物および緑の葉だったから、そういうものを食べていれば、現代病から回復できる」というもの。

で、このへんのこと、調べてみました。(ウィキなど参照)

人類の進化は、約250から200万年前、アフリカで、アウストラロピテクス属からヒト属が分化した時に始まる。この、はじめのヒト属は、ホモ・ハビリスといい、直立もできたけれど、まだ相当時間は樹上生活をしていたらしい。そして、既に、石や骨でできた原始的な道具を使っていた。

180から150万年前、ホモ・ハビリスからホモ・エレクトゥスが分化。ホモ・エレクトゥスは、間違いなく直立歩行をしていて、火を使って肉の調理もしていた。代表的な例は、ジャワ原人や北京原人。

ホモ・エレクトゥスの一部は、ホモ・ネアンデルタール(旧人)に分化、別の一部は、40から25万年前に、ホモ・サピエンス(新人)に分化。ここで注意したいのは、現人類はすべてホモ・サピエンスで、ジャワ原人や北京原人がアジア人に進化したわけではないこと。

7から5万年前、このホモ・サピエンスの一グループが、アフリカを出て、紅海を渡り、ヨーロッパやアジアに移住を始める。一説によると、この比較的少数のグループ(数百人?)が、現人類の共通の祖先であるらしい。

つまり、私たちの直接の祖先であるはじめのホモ・サピエンスは、当初から道具と火を使用していた、ということ。

もっというと、火を使って調理することを学習したからこそ、栄養状態が良くなり、大脳が発達して、ホモ・サピエンスに進化したのかも。

だから、加熱食や肉食(いや、魚でもいいんだけど)を恥じる必要なんて、全然ないと思う。ただ、肉や魚の食べ過ぎ、は、また別の問題です。それと、加熱食を食べていた、といっても、同時に野菜や果物もたくさん食べていて、その大部分はローだったはず。というのは、約1万年前に土器を作るようになるまで、調理はすべて直火焼きだったから。グリルしたお肉や魚はおいしいし、焼き芋もいいけど、青菜を調理し始めたのは土器の鍋ができてからだと思う。

進化の見地から人類に適していない食べ物があるとしたら、むしろ問題なのは、穀物食じゃないかな。

穀物が毎日の食事の一部(さらには主役)になったのは、集団での大がかりな農業が始まってからのこと。野生の状態では、穀物なんて、たくさん集めるのが大変だし、その後で脱穀しなくちゃいけなくて面倒だし。全く食べなかったわけじゃないだろうけど(それまで全然食べなかったものを、ある時突然、植えて育てよう、とは思わないはず)、冬、他の食料がなくなった場合の非常用保存食だったはず。

人類が集団農業を始めたのは、一番早い例が、チグリス・ユーフラティスのデルタ地帯で、約1万年前。日本では、弥生時代で、約3千年前。ホモ・サピエンスの出現を、短めに25万年前としても、農耕の歴史はすごく短い。一世代を25年とすると、たったの120から400世代だ。こんな短期間で、穀物という本来消化しにくいものに適応できるようになれるのだろうか。

(このへん、いろいろな見方があります。そんな短期間では適応できない、という説もあり、いや、環境の変化っていうのは、比較的短期間におきるもので、それに対して突然変異がおきて、より適応した個体が生き残るんだ、という説もあり。)

はっきりしているのは、農耕の開始以前の数十万年の間、ホモ・サピエンスは、野菜や果物、種実類、肉、魚、卵を食べていたこと。つまり、人類の胃腸は、野菜や果物、種実類、肉、魚、卵を消化吸収するのに適していて、穀物や乳製品を消化吸収するのには、慣れていない可能性が高い。

そして、農耕の開始は、人類の生活様式を大きく変えていったわけだけど、その変化はいいことばかりではなかったらしい。

考古学者によると、農耕以前の人類の方が、体格は頑健で、農耕開始とともに現代病につながるさまざまな問題がおきたらしい。これは、現代まで狩猟採集生活を続けてきた民族の研究でも確認されている。平均寿命は短いけれど、それは乳幼児死亡率とケガによる死亡が多いからで、そういう災難を免れた人たちは、80歳やそれ以上の老齢まで生きる場合も多く、しかもその場合、ごく健康で、病死というより老齢による自然死が多いらしい。

日本のローの人たちは、生米を食べたりするそうだけど、少なくともアメリカのローの人たちは、生の穀物や豆は食べない。結果として、100%ローでなくても、穀物および乳製品をあまり食べないことになり、それで体調が良くなるのではないかなあ。

。。。わたしは、グルテンを含む穀物と大豆製品は既に避けているけれど、その他の穀物も、しばらく実験として避けてみようかな。。。


写真は、うちの窓のすぐ外でお食事する鹿。(昨年夏のもの)

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2 件のコメント:

  1. 最近、スイス再保険の地球温暖化レポートを読んで、自分の想像以上に深刻だったため何かしたいと思い、肉食、過放牧などが温暖化の一因とのことだったのでベジタリアンになりました。しかも仕事で時間がないためあまり料理の時間がかからないローフードダイエットを採用しました。ただ人さまの家で野菜以外の者が出されたら、その方のことを思いやって食べるでしょうが、もともと牛肉、豚肉は好きじゃないので。

    少しでも、一人ひとりが地球温暖化を防止するためにできることを考えて肉食をしないように(減らすように)するのは大事かなと思っています。

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  2. わかります。肉食の功罪については、菜食対肉食のシリーズでいろいろ書きましたが、最近、また思うところがあるので、記事にしますね。

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