2012年2月27日月曜日

ここまで書いちゃっていいのかな。。。今も続く南部連合の意識

「風と共に去りぬ」がベストセラーになった時、当の作者のマーガレット・ミッチェルは「南部の人には受けるかもしれない、と思っていたけど、こんなに(全国的に)ヒットするとは、思ってもみなかった」といったそうですが、この感じ、今も南部人の多くは持っていると思います。

南部人にとって、あれは、戦前の優雅な生活ぶりが「風とともに」去っていくはなしです。それ以外の人にとっては、歴史的舞台にくりひろげられる、おもしろい恋愛のはなしですが。

もっというと、南部人の気持ちとしては、「南部人でないやつに、あのはなしの何がわかるっていうんだ」という、戸惑いやいらだちがあると思います。あれは、かつての栄光と、その後、北部の奴らから受けた、耐え難い暴力と屈辱を、南部の仲間意識で、なんとか生き抜いた、そういうはなしなのに、加害者の北部人がおもしろがるなんて、奴ら、どうかしてないか、っていうような。

わたしがテネシーにいたときも、北軍の暴行のはなしは、よく聞かされましたよ。たとえば、ナッシュビルの南の、フランクリンという街に「カーターハウス」という史跡があるんです。ここは、土地の名士だったカーターさんが、南軍のために自分の屋敷を提供して、主に負傷兵の看護所にあてられていたそうなんですが、北軍が爆撃して、相当数の死者が出たんだそうです。そういうことを、百数十年経った今も、まるで自分のおじいさんやおじさんが殺されたみたいに、今にも泣き出しそうにして、声を震わせて話す人たちが、たくさんいるんです。

「コールドマウンテン」という映画は、南北戦争のはなしで、あの中に、北軍兵に赤ん坊を殺されかけた南部の女性が、状況が変わって、劣勢になって謝罪するその兵士を、後ろから撃ち殺す場面がありますが、あの気分、多くの南部人が共感したでしょうね。

あ、日本でのいい方に会わせて、南軍といっていますが、これ、英語では、(南部)連合軍 (The Confederate) といいます。アメリカ連合国 (Confederate States of America) という国が、たった4年間ではあるけれど、存在したんです。つまり、南部人にとって、南北戦争は「内戦」ではなく、南部の独立と尊厳をかけた戦争だったんです。

南部では、今も、X字型に☆を配した連合国の旗を見ます。南部人にとっての最高の栄誉は、祖先が連合軍に参加した人たちのグループ (The Sons and Daughters of the Confederacy) に入会を認められることです。 メンバーであることを示すスティッカーを、誇らしげに車につけているのを、よく見ました。

うーん、書けば書くほど、いろいろ出てくるなー、南部の特殊性のはなし。もっと書けるけど、食べ物のはなしから外れてきてしまっているので、とりあえずこのくらいにしておきましょうね。(南部英語のはなしとか、南部の教育や医療の問題とか、南部的な男女関係のこととか。。。)


なんとなく、グリッツ、買っちゃった。コーンブレッドを作る時に使うコーンミールが粉状なのに対し、グリッツは粗挽き。で、どうも、このメーカーは、グリッツとポレンタの区別をしていないようですね。Bob's Red Mill は西部(実は、オレゴンの、ポートランドの郊外にある)の会社ですからね、わかっていないんでしょう。

こちらによると、南部のグリッツ(ホミニーグリッツ)は、乾燥トウモロコシを強アルカリで処理して皮を取ってから、粗挽きにするんだそうです。皮がとってあるせいか、それとも元のトウモロコシが白いせいか、ホミニーグリッツは、白っぽいですね。対して、この、ただ粗挽きにしただけのポレンタ的グリッツは黄色い。

(ちなみに、南部人は、トウモロコシでも鶏肉でも、「白い」ところが好きです)

南部のグリッツについては、こちらにも説明があります。コリスケさんは、バージニアに留学していました。


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3 件のコメント:

  1. 初めまして。
    ローフードの問題点、甘いもの過食…の記事からアケミ様のブログをずっと読ませていただいております(^^)
    前回から南部のおはなしもとても興味深く読ませていただきました!
    アメリカが抱えるいろんな問題…現地にお住まいだからこそ感じ取れること、たくさんあるのでしょうね。とても心にしみました。
    ぜひ今後も語っていただければ嬉しく思います!

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  2. とても読み応えのある「連載」ですね!
    「これぐらいにしておきましょうね」のあとの( )に入った項目の連載にも興味津々です♪

    そして「風と共に去りぬ」の南部の人の視点と北部の人の視点の違いというのを指摘され、ハッとしました。
    あれは単に、過ぎ去ったお話、ではないのですね。
    魂のお話だったのですね。

    食べ物でも本でも、魂のあるものだからこそ、心を揺さぶるのだな、と、アケミさんの記事を読みつつ、しみじみ思いました。

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  3. お二人とも、おだてないでくださいな。。。ほめられると、すぐその気になっちゃうんですから。まあ、続きは、折りをみて書きます。

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