2012年3月7日水曜日

三大栄養素をめぐる堂々巡り

マクロビ玄米菜食も糖質制限食も、なんかヘン」を書いてから、まだなんか、残っている気がして気になっている。考えているだけではよくわからないので、書いてみようと思う。読んでみて、私が見落としている点があったら、遠慮なくコメントで指摘してください。

まず、基礎知識の復習。食べ物からとる栄養素の中で、エネルギー源になるのは、炭水化物・脂肪・タンパク質の三つだけ、いわゆる三大栄養素です。精製した油や砂糖など、一部の例外を除くと、ほとんどの食べ物には、この三大栄養素がある割合で含まれている。そして、それをいろいろと組み合わせて食べた場合の内訳も、三大栄養素の割合で示すことができる。

割合ですから、三つの合計は、どんなに小食でも、100%です。

たとえば、ホウレンソウの組成は、炭水化物56%、脂肪14%、タンパク質30%。

それでは、この三大栄養素のそれぞれについて、健康を心がけている人が気にしがちなことを見ていきましょう。まず、いわゆる主食に多く含まれている炭水化物から。

炭水化物:炭水化物のいい点は、きれいに燃えること。問題点は、血糖値を上げてしまうこと。食事のたびに血糖値が急激に上下するのは、からだにとって負担になるし、低血糖症や糖尿病の原因にもなる。肥満の原因にもなる。

ここに注目する人たちは、糖質制限食を持ち上げるわけです。(糖質=炭水化物ー繊維)どの程度制限するかはいろいろみたいですが、糖質を減らせば、必然的に、タンパク質か脂肪か、その両方かの割合が増えるわけです。

タンパク質:タンパク質の基本的な働きは、からだの再構築の材料になること。成長期を過ぎてからも、からだはどんどん新陳代謝しているので、ある程度のタンパク質は不可欠なわけです。どのくらいは絶対に必要なのかは、だいたいわかっています。以前の記事でも書きましたが、体重1キロあたり、0.8−1.5グラムくらいです。

多めに見積もって、1.5グラムとすると、体重50キロの人で、75g。タンパク質1gは、4kcalなので、300kcal。成人女性の一日の摂取カロリーを一般的にいわれている1600kcal とすると、18.75%。

これ以上のタンパク質は、エネルギーとして使うか、脂肪として蓄えられるわけです。タンパク質をエネルギーとして燃やす場合、問題なのは、「燃えかす」として窒素化合物ができることです。このへん、糖質制限をすすめる人たちは、あまりいいたがらないんだよねえ。

まあ、個人的には、このくらい以上にタンパク質を取りたいとは思わないです。

ということは、、、残るは脂肪だけなんですが。

脂肪:脂肪も、タンパク質同様、ある程度はからだの再構築材料として必要(たとえば、細胞膜は脂肪でできている)だけど、タンパク質同様、その絶対必要量というのは、それほどの量ではなくて、残りはエネルギーとして燃やすか、からだに蓄積されるわけです。

ただ、タンパク質と違って、脂肪はきれいに燃えます。

アレ?ということは、炭水化物とタンパク質の摂取は抑えて、高脂肪食にするといいのか?なんかそれて、一般常識とかけ離れていないか?

もういっぺん見直してみよう。

炭水化物:ひと言で炭水化物っていっても、いろいろあるよねえ。どんな炭水化物も、血糖値を上げるけど、繊維質の多い、精製していない穀物や、イモや野菜や果物は、比較的ゆっくり上げる。さらに、グリセミックインデックス(GI) の低い糖質を心がけて取ることもできる。(GIは、繊維の量だけでなく、分子レベルでの糖質の並び方に関係している)

もう糖尿病とかにかかっている人は別として、普通に健康な人は、ある程度、そういう炭水化物をとってもいいんじゃないのかなあ。

どのくらいとってもいいのか、っていうのが、問題なんだよねえ。極端な例として、マクロビの7号食というのは、穀物だけなんだそうだけど、玄米の組成は、炭水化物87%、脂肪6%、タンパク質7%。いくらなんでも、これでは、炭水化物が多過ぎで、脂肪とタンパク質が少な過ぎでしょう。

糖質制限食でいっている、極度に炭水化物が少ない食べ方と、この極端に多い食べ方の、中間のどこかに、適切なバランスがある。そして、その中で、できるだけ精製されていない炭水化物源を食べるのがいいんでしょうね。野菜や果物には、ビタミンやフィトケミカルも多いし。

「適切なバランス」は、人によっても違うだろうし。(強いて数字で示すと35−60%くらいかなあ?)

タンパク質:これは。。。特に、見直す必要を感じないなあ。必要以上にタンパク質を取るべき、積極的な理由、って、私には思いつかない。タンパク質の質(アミノ酸組成のバランス)は、ある程度動物性タンパク質をとっていれば、ちゃんととれるだろうし。

脂肪:糖質制限食で一般に勧められているより多く炭水化物(しつこいようですが、繊維の多いタイプの炭水化物)をとるとしても、あまりに炭水化物が多いのは、やはり心配な気がする。つまり、私としては、ゆるーい糖質制限をしたいの。ということは、その分、脂肪の割合は増えるわけだ。

具体的な数字でいうと、タンパク質が約19%として、炭水化物が40%なら、脂肪は41%(これが、私の考える、ゆるーい糖質制限)炭水化物を60%とると、脂肪は21%(この方が、日本で一般的にいう健康食に近いかも)

脂肪41%くらいって、多いんでしょうかね?

脂肪って、そんなに悪者なんでしょうかね?どうしても、ここに疑問が行きつく気がする。

脂肪の問題点で、私が一番気にしているのは、見た目の量に対してカロリーが高いから、うっかりするととり過ぎになってしまうこと。肉や種実類に自然に含まれる脂肪分と、あとは、調理にちょっと使う油で、十分とれてしまうはず。

ああ、それと、トランス脂肪酸とか、酸化した油とかは、ダメでしょうね。

でも、それ以外に、特に低脂肪にこだわる理由って、あるんでしょうか。気になるので、ここ数日、図書館やインターネットで調べてみました。長くなるので、続きは次回に。

おまけ
この記事を書いている間に、図書館を見ていたら、ある本に世界数カ国の食べ方の比較が載っていた。それによると、最近の日本では、炭水化物58%、脂肪27%、タンパク質15%の割合で食べているのだそうだ。タンパク質15%は、別に心配しなくても、少ないことはないでしょう。私の、上記の数字(19%)は、かなり多めにみているから。


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2 件のコメント:

  1. どんな○○食であろうと極端に通すと、まず(精神的に)美味しくないし、結局意外な障害が大なり小なり出ますよね。色んな流行ダイエットがあってそれを追いかけているのが日本人には多いと感じるのはやはり日本人のダイエット=痩せるとなっている方が多いからでしょうか。健康的なダイエットというのはものすごく曖昧な定義であって、個人によって全く解釈が違いますからね。アケミさんの数値的な説明に半分うなずき、きっと100%は理解できていない私が嫌だな。

    そうそう、今日Whole Foodsに行ったので、以前紹介してくれた赤味噌を見てきましたが、ありませんでした。それどころか、いつもあるオーガニックの小豆もなくなりました・・・。同じCAでも私のところはまだまだアジア人が少なくて、オーガニックも高いと感じる人の方が多いのでしょうかね。

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  2. 私は、頭で考えすぎる傾向があって、あまりよくないとは思うんですが、一方で、常識を疑ってみるのって、大切だと思うのですよ。常識なんて、時代と地域で、相当に変わるものですから。で、日本でいう「普通」の食事、ごはん一膳に汁物とおかず、料理法も、炒め物も和え物も煮物もいろいろ、っていうのは、だいたい、この記事の最後に出てくるくらいの割合になるんです。これ、バランスが悪いとは思わないけど、本当にいいんでしょうか?

    ダイエットとか健康法とか、いろいろいう前に、三大栄養素の一番根本的なところを見直してみたいんです。

    数値的な説明、わかりにくいですか?完全な断食をしている場合以外、どんなに小食でも、エネルギー源は、三大栄養素の割合で示せて、その合計は、百分率だから100%なわけです。たまに、「脂肪も、タンパク質源のお肉とかも、炭水化物のごはんやパンも、みんな減らす」っていう人がいますが、どんなに減らしても、その少ない中の割合の合計は100%。その組み合わせに、何か意味があるのかなー、あるような気がするんだけど、というはなしです。

    わざわざWhole Foodsに行ったのに、お目当てのもの、なかったんですか。残念でしたねえ。私が昨年までいた Eugene は、ごく小さい街ですが、いろいろあったんですけどねえ。

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