2012年3月21日水曜日

甘いもの過食、おまけ的まとめ

甘いものの過食から、どうやったら回復できるのか、経験者としてのまとめを書こうと思ったんだけども、「依存症を考える、まとめ」という記事を昨年書いているので、これは「おまけ」なわけ。

依存症に関しては、経験していない人のいうことは、たとえ医者のいうことでも、私は話半分に聞くことにしている。要は、本当にはわかっていない人が、学術的な研究とかを読んで、わかったつもりでいっていることに過ぎないから。善意でいっているのだろうけど、役には立たない。

たとえば、「上等な、本当においしいお菓子」や「心を込めて作ったお菓子」を、ゆっくり味わって食べれば、少量でも満足する、という説。これが本当だったらいいよねえ。上品で奥ゆかしくて。

でも、これって、アルコール依存症の人に向かって「安酒ばっかり飲んでるからダメなんだよ。高級な酒を味わって楽しく飲めば、酒量は自然にコントロールできるって」というようなもので。この理屈が働くのは、(まだ)依存症でない人だけです。(だから、私は、「あなたはそれができて、本当によかったね。依存症になると、大変だからね」と、心の中で思うだけです)

品質とか値段とか心がこもっているかどうかとかと関係なく、アルコールはアルコールで、糖は糖。体の中に入ったら、一定の化学変化をおこすの。

そして、これは私見ですが、依存症の人の体内での反応は、通常の人とは、違うようです。量的に、過敏に反応しているのか、何か別の反応が起きているのか(たとえば、アレルギー反応とか)、その両方か、わかりませんが。

甘いものの過食に走る人、というのは、糖に過敏に反応しているのかもしれない。そう考えると、納得できることがあるんですよ。たとえば、私は、料理の味付けが甘いのは嫌い。みりんを使う煮物に、さらに砂糖を入れるなんて、どうかしてるんじゃないかと思う。野菜自体の甘みもあるのに。

料理に使う程度の糖に反応するなら、甘いお菓子を食べてしまったら、からだはものすごい勢いで反応して、その結果気分が悪くなったり、血糖が急に低くなったりして、その不快感をなんとかしようとして、次の菓子に手を出すんじゃないのかなあ。

で、ここで、アルコールやドラッグにはない、甘いもの過食に特有の問題点がある。アルコールやドラッグは、生活から完全一掃してしまえるけど(そして、それが回復の必要条件だけど)、糖分は、果物やイモにもあって、食事から完全になくすことは、無理ではないかもしれないけど、必ずしも健康的ではない、ということ。

自然な食べ物には、糖分とともに繊維質とかもあって、吸収を遅らせてくれるけど、でも、糖に変わりはないからね。そういう糖分がオーケーなら、なぜ、少しくらい甘いものを食べてはいけないのか、という疑問が残るわけ。

いけない、ことはないのだろうと思う。ただ、できるだけ減らした方が安全だ、とも思う。

(摂食異常に影響するからだの状態には、他にもあって、その多くは改善可能です。詳しくは、「摂食障害は複合汚染」「依存症としての甘いものの過食」などの以前の記事をご覧ください)

過食、というか、摂食障害に関して、もうひとつよくある誤解は、これが主に心理的な問題だ、ということ。私は、少なくとも過食は、からだの反応の仕方の問題(過反応?異常反応?)が主だと思う。そして、心理的な原因の部分も、多くの人がいうのとは違うと思う。

よく聞くのは、「誰かが体型を批判したから」「失恋したから」「仕事などでストレスが多いから」などが原因で、摂食障害がおこる、というもの。(体型を批判されて、の場合、まず極端なダイエットに走り、その後で過食になる)でも、それは「動機」であっても「原因」ではない。そして、動機なんて、何だって動機になりうるのだ。つまり、動機を原因と混同するのは、言い訳だ。

本当の心理的な原因というのは、食べる(あるいは、不自然に食べない)ことでごまかしていることだと思う。摂食障害があると、どうしても、注意がそちらにいってしまうけど、本当の問題は、自分が本当にしたいことをしていないことへのフラストレーションとか、さみしさとかじゃないのか。

だから、私の場合、ポートランドに引っ越したことで、めっきりよくなったんじゃないか(よくなった、といっても、体質は変わらないので、そこは注意が必要なんですが)

ユージーンにいたときは、あの、のんびりした暮らしがいいんだって、自分で納得していたつもりだったけど、やっぱり、どこかあっていなかったんだと思う。私には、ある程度の都会の暮らしがむいているみたい。

それから、摂食障害があると、そこに注意が集中してしまうので、不思議なことも起こりうる。からだレベルでは、もう過食しなくても何とかなるまで回復してきていても、「自分には、過食の問題があるんだ」という思い込みで、そのパターンから抜け出すのが難しくなったり。

心理的原因の、もっと深いところには、まじめで努力家、というのもあると思う。仕事が立て込んでくると、休みを返上してでも、期日内に仕上げようとするようなところ。それじゃ、いつかは無理がきて、それでもがんばろうとしたら、興奮剤でも使うか、甘いものを食べて強制的に興奮と休養の波をつくるか、になるでしょう。

ドラッグ、という認識なしに、興奮剤に頼っている人、結構いると思うよ。甘いものに走るのも問題だけど、これも、かなりコワい。

私の今の課題は、改善できるからだレベルの問題(栄養とか、からだの歪みや力みとか)に、引き続き取り組みつつ、改善できない体質レベルの問題があることを忘れないでいる、このバランス。そして、食べ物に注意し、料理する時間を取る一方で、食べ物以外のことを楽しむ、バランス。

だから。。。摂食障害について書くのは、これが多分最後です。みなさんも、お大事に。

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4 件のコメント:

  1. こんにちは。今回の記事も大変興味深く読ませていただきました。
    良質のものをちょっと取れば満足する…云々の説は、私も疑問だったんです。美味しければもっとたくさん食べたくなってしまうんですよね(笑)

    本質的なフラストレーション発散が大切というのは納得ですね。
    私の場合は「適度な運動」がキーポイントになっているようで、ウォーキングしたりして気分がスカッとしている日はあまり食べたいとは思わないです。
    よく「運動したあとは空腹になるから食べ過ぎやすい」といわれていますが、私の場合は逆でして、家でじーっとしている日(一見リラックスしているようではあるんですが)に過食に走ったりします。。
    やはり「食べることでごまかしている」んだと思います。
    本当に、答えは人それぞれなんですね。自分と向き合うことの大事さを「食」を通して思い知らされます。。
    アケミさまの記事、いつもとても勉強になります。

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  2. 私の場合、おいしいお菓子を食べたら、もっと食べたいし、おいしくないときは、ちゃんとおいしいのが欲しいと思います。どっちにしても、もっと欲しいわけです。その場ではガマンできても、翌日にまた欲しくなって、数日のうちに、甘いものの量がずっと増えてしまいます。

    「良質」とか「手作り」とかが、甘さ控えめを意味するのなら、糖分が少ないという意味で、ベターなのかもしれませんが、結局は糖です。

    からだの負担にならないくらいの運動、いいですよね。それから、私にとって効果があるのは、コンピューター、特にインターネットを使う時間を減らすことです。

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  3. 2年も前のエントリーにコメントしても意味がないかもしれませんが・・・・・
    マクロビを1年、その後ゆるいマクロビを2年ですっかり栄養失調による
    低血糖症になり、治療のために、ローカーボを始めた者です。

    ローカーボを始める前は、毎日、疲れていて、だるくて、ひどい倦怠感で、
    不安でいらいらして、気が滅入って、好きなことなのにやる気が起こらなくて
    激しい空腹感を押さえたくて、ケーキを3,4個いっぺんに食べてしまい、
    まただるくなって昏睡してしまう。
    そんな繰り返しでした。

    別に甘いものが好きなわけではないのです。
    私も同じようにお料理には砂糖は一切使用せず、みりんだけ。
    普段からもパンはなくてもいいし、ごはんは夜に1膳ほどでした。
    実は砂糖の甘さが苦手なのです。
    でも何故かこの突然発作のようにケーキが食べたくなる状態が起こり
    それを繰り返してしまう。

    ローカーボを始める時、きっとケーキが食べたくなるに違いない!と思ったので
    第1日めから、ローカーボケーキを自分で作って、毎日1切れづつ食べました。
    糖類や炭水化物を使わず作ったので、血糖は上がりませんし、なにより私の心の満足度が高く(ローカーボ中でもケーキが食べれる!という喜び)続けることが
    全く苦にならなくなりました。毎週1週間分を作ってそれを毎日食べます。
    やはり食後のデザートが食べれるとすごく満足するんです。
    不思議と1個で気が治まるんです。

    以前は糖が糖を呼ぶという感じだったなーと思います。1個食べたらとまらず、
    買ってきたものが目の前からなくなるまで食べつくさないと気がすまない。
    本当は甘いものがほしいのではなく、何か心の中に空間があり、それを
    埋めたいという行為だったのかもしれないと今では思っています。

    ローカーボを始めてから、ものすごく身体的にも精神的にも楽になり、助けられています。あの耐え難い空腹感もなくなりました。血糖値が安定しているとこんなにも精神的に、身体的に変わるんだと驚いています。同じ人間に思えないです。
    今でもたま~に時々、ふらっとしたり、ちょっと眠気が起きたり、だるかったりという日はあります。試行錯誤を繰り返して、自分の身体と相談しつつ自分だけの自分に合うローカーボの基準を探っている途中です。

    もしローカーボに出会わなければ、今でもあの苦しくつらい日々を一生送っていたのかと思うと、本当に怖いです。ローカーボ初めてよかったです。

    Blog、いつも参考に励みにさせていただいています。
    ありがとうございます。






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  4. 匿名さん、コメントありがとうございます。昔の記事なのに読んでいただいて、嬉しいです。いろいろ同感です。

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